

現役フリーランスWebデザイナーならではの、リアルな「やるべきこと3つ」を書いてみます。
読み飛ばせるもくじ
Webデザイナーに限らず、フリーランスは「仕事と収入の不安」に悩まされがち
フリーランスという仕事は不安定だ!とよく言われますよね。その最たる理由は収入が安定しないことです。
収入が安定しない理由は主に2つあり、
- 単価がバラバラ(低い)
- そもそも仕事がない
というもの。寝る暇もないくらい仕事は溢れてるのに収入が低いフリーランスがいる一方、仕事自体がなくて暇にしてるフリーランスもいるわけです。
そして、フリーランスの多くはそういう仕事と収入に関する不安に悩まされています。
ウェブデザイナーは儲からない(年収300万円以下が多い)

Webデザイナーは一昔前はそれなりに稼げてましたが、2018年現在、稼ぐのが難しくなってきています。クラウドソーシングなどの登場により単価が下がったことや、デザイナーの数が多すぎるためです。(WordPressなどのテンプレートデザインもかなり洗練されているのも理由の一つでしょうね)
統計によると、フリーランスウェブデザイナーの平均年収は300万円以下とも言われています。年収300万円というと、(サラリーマンの場合)手取り額面が25万円前後。わざわざ不安定なフリーランスになったのにこの程度の収入では、将来的にキツイですね…。
僕自身、webデザイナーとして独立しましたので、この平均値は実感のある数値です…はっきり言って、ただのwebデザイナーでは儲かりません。
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仕事がなく稼げないフリーランスのウェブデザイナーがやるべきこと3つ

「ウェブデザインが出来ます!」というフリーランスは稼げないですし、仕事も減る一方。そこで、仕事がないときにするべきことを3つ書いてみます。
1.売掛金と手持ち現金の残高確認
仕事を探すとか勉強するとか、そういう前向きなことを考える前に、まずは足元を確認しましょう。
仕事がないときのフリーランスがするべきこと、それはお金の確認です。なぜお金の確認が必要かと言うと、フリーランスにとっては
「お金がいくらあって、何ヶ月しのげるか?」
を正確に把握することが精神安定に繋がるからです。そして、精神安定があってこそ、勉強も仕事探しもちゃんと出来ます。
フリーランスの場合、仕事の納期や契約の関係で売掛金(後日入ってくるお金)が発生します。まずはその「未来の収入」を確認しましょう。そして、銀行口座にいくらの現金が残っているかを確認します。
出ていくお金を半年〜1年スパンで確認する
手持ち現金などを確認したあとは、出ていくお金についてチェック。毎月の固定経費(家賃など)はもちろんですが、保険や税金などのお金も要確認。短くても半年先まで、できれば1年分は計算しましょう。税金はどかっときますから。
入ってくるお金、および手元のお金と、出ていくお金をざっと計算し、何ヶ月ほど「無報酬でも」しのげるか計算しましょう。
2.差別化できることを勉強する

先ほどの残高確認で「2ヶ月以上はもつぞ!」という場合、勉強に取り組むことも視野に入れましょう。2ヶ月あれば次の仕事を探しつつ、新しいスキルを身につけられます。(当たり前ですが、必死に勉強する前提です)

予め半年〜1年分のお金を残しておくのが理想ですが…、そんな教科書通りにいかないですよね。苦笑
フリーランスウェブデザイナーにオススメの勉強とは?
- ウェブマーケティング
- ウェブ系プログラミング
この2つの勉強が圧倒的におすすめです。
ウェブマーケティングがオススメの理由
冒頭でも書いたとおり、Webデザイナー人口が増えすぎている今、差別化は必須です。
多くのWebデザイナーに出会ってきてわかったことですが、デザイナーには圧倒的にビジネススキルが足りません。ビジネススキル、というと小難しいですが、ようするに「商売とは稼いでナンボ」という感覚。この感覚が欠如してるデザイナーが本当に多いんです。
Webデザイナーは提供するべきかちは「成果にコミットするデザイン」です。芸術やアートじゃありません、商業的なもの。ですから、マーケティング感覚を身につけ
「このデザインを取り入れることで、集客効果が上がります」
というような提案ができると、信頼度がぐっと上がります。僕は毎月(ヒーヒー言いつつ)3万円払い、半年ほどマーケティングの勉強会に行ってましたが、本でも勉強はできますね。
▼この本はかなりオススメ
ウェブ系プログラミングがオススメな理由
もう一つ、ウェブ系プログラミングはカジっておいて損はありません。
今のwebデザインの世界って、ただデザインをすればいいというモノではありません。さきほど書いたとおり、マーケティング知見も必要ですし、動的な提案ができることも強みになります。たとえばPHPやjavascriptというウェブ系のプログラミング言語を理解できれば、動きのあるデザインを提案できます。
また、ウェブ系プログラミングを理解できればコーディング担当者とも円滑にコミュニケーションができますし、場合によっては「デザイン+コーディング」という高額な仕事を獲得出来ます。
とはいえ、短期間で仕事を得るほど習得することは難しいと思うので、まずは無料体験などで「プログラミングとはなんぞや?」ということを勉強すれば、差別化に繋がりますし、提案力も増します。

未経験者でも結果が出せるプログラミング学習サービス
3.仕事を探す
仕事がないフリーランスが仕事を探す場合、多くは
- 人脈
- クラウドソーシング
- 求人サイトやエージェントサービス
という3つではないでしょうか。

出典:フリーランス白書2018
人脈がある人はそもそも「仕事がない」とググってこの記事を読みに来ないと思いますので、残りの2つについて。
クラウドシーシングは消耗戦
クラウドソーシングは主にサラリーマンや主婦などがスキマ時間に稼いでいると言われています。そのため、クラウドワークスなどを見ても恐ろしく単価が低いんですよね。
専業のプロであるフリーランスがクラウドソーシングに取り組むと、そういう低単価で請け負う人と戦うことになり、消耗する可能性が非常に高いです。
クラウドソーシングは実績がものを言うため、最初のうちはとにかく単価が低い場合が多いので、そのあたりも覚悟のうえで取り組むべき。ランサーズはフリーランス側にたった施策も増えているので「まだマシかな」という印象です。
≫ランサーズが「フリーランスが会社機能を持てる」新サービスを発表!
フリーランス専門の求人やエージェントは能力が低いとキツイ
エージェント系のサービスは近年、よく見かけるようになりました。
フリーランスがエージェント会社に登録し、担当者と相談しながら仕事を紹介してもらうシステムです。紹介手数料などを差し引かれますが、高額報酬の案件が多い。
エージェントサービスの場合、フリーランス側の能力が低いとキツイです。何がキツイかって言うと
- 求められるスキルレベルが高い
- コミュニケーション能力がないと良い案件に出会えない
というコト。エージェントサービスは月50万円を超えるような案件が多いんですが、その分、求められる仕事の質も高いです。クラウドソーシングとは比べ物になりません。
フリーランス側のコミュニケーション能力や交渉力が重要
また、エージェントやクライアントとのやりとりも多いので、コミュニケーション能力がないと、思ったような仕事や報酬を得ることができません。
「エージェントサービスはマージン(手数料)がかかるから損」
という意見もありますが、あなたの営業能力が低いという弱点を補ってくれるので、いいんじゃないでしょうか?(料理屋さんに行って「これって材料原価より高いから損」といっているようなもんです)
あと、担当エージェントが仕事をしてくれない場合、強気に交渉したり変更をお願いするべきです。
エージェントサービスを使う場合、フリーランス側のコミュニケーションや交渉力が重要になってきます。
WebデザイナーにはMIDWORKSが人気
フリーランス用のエージェントサービスはエンジニア向けが多いんですが、Webデザイナーの人にはMIDWORKSが人気です。
Midworksに参画して3週間です。エンジニア向けのサービスかと思ったらデザイナーの案件もあるようなので応募してみました。コンサルタントの方が、私に子供がいることも考慮してくれて、あまりハードではない現場を提案してくれました。
桃井さん (26歳女性) UIデザイン・週3でMidworks・リモート
さいごに

仕事がなくて悩んでるのに、なんで仕事を探すのが3番目なのか、わかりますか?それは、
「焦って仕事を探すとろくなことがないから、一旦落ち着こう」
という意味です。仕事がないフリーランスが仕事を探すのは当然なんですが、焦って探すと低単価で質の悪い案件に手を出したり、ついつい相手の言いなりになりがち。
そうなると、徐々にジリ貧になり、心も体も消耗していきます。そうならないためにも、いきなり仕事を探す前に、まずは残高を確認したり、「時間あるし、勉強できることはないか?」と気持ちを切り替えるべきなんです。
フリーランスは稼ぐのも貧乏になるのも自分次第。結局は自己責任ですから、苦しいときこそ冷静さを失わず可能性を模索したいですね。
5年ほど制作会社に勤め、2011年からフリーランスのWebデザイナーとして活動をしている、現役フリーランスの僕が、「仕事がないフリーランスWebデザイナーがやるべきコト」について書いてみます。